「退去ゼロ」・・・「ムリなんじゃない?」 て思えるようなことは世の中にいくつもあります。「ムリなんじゃない?」て言葉を聞くと、ゾクゾクします(笑)本当にそうなの?って。ムリかどうかやってみようよ!検証しようよ!って(笑)
イメージですが、まったく違うジャンルの話をします。
例えば私がいた会社はファストフードの会社でした。薄利多売を絵に描いたような業界です。一定時間内(30分)にセールスをMAXにもっていかなければなりません。顧客を何回転させるか。何組のお客様を捌くかが常に命題としてあります。それにより一日のセールが全く違ってきます。1レジ、基本30分に20名のお客様を捌きます。それ以下は基準外です。一組のお客様90秒でワンサイクルです。
商品を作るのは注文と同時進行です。厨房の中のモニターに表示されます。基準通りに90秒で回すにはお客様の注文は20秒で終わってもらわなければいけません。でも一般的には「お客様の注文時間やお会計時間はお客様次第だからどうにもならないよね。」「メニューを見て注文時間だけに90秒かかっていたら製造、取り揃え、商品手渡し・・・とても90秒でワンサイクルってムリじゃん。」「お客様次第だよね。」「財布を取り出してお金探して支払っておつり渡して・・・時間かかるよね。絶対無理じゃん。」「お客様都合だからしかたないよね。」てことになります。
でもできるから90秒と決めています。注文について言うなら、注文だけでもいろんなパートに分けて検証されたデータがあります。メニューはカウンター上最適な位置に固定され、顧客の視点移動が最短距離で済むようにメニュー内容、レイアウトが工夫されています。注文受け時はアイコンタクトを重視します。アイコンタクトを獲ることで注文時間が一人当たり平均7秒前後スピードアップします。心理学の裏付けがあります。注文受け時も復唱しません。注文されると、最低限の応答「ハイ」で終わらせます。確認の最少応答時間です。もちろん笑顔でフレンドリーな雰囲気は欠かしません。お客様の注文が全て終了するまでは口を挟みません。お客様が注文したいものを忘れてしまわれないようにするためです。忘れられると思い出すのに余計時間がかかるからです。
最後に「以上でよろしいでしょうか?」とは言いません。「〇〇をごいっしょにいかがですか?」と聞きます。「以上でよろしいでしょうか?」と聞かれるとお客様は「ほんとにこれだけだったっけ?」と考えますからこれも余計に時間がかかります。「〇〇をごいっしょにいかがですか?」と客層やグループサイズを見て最後に注文し忘れていらっしゃいそうなデザートとかをお勧めします。勧めると余計時間がかかるのでは? ということになりそうですが、逆です。あとで思い出して追加注文受けるより何倍も時間の節約になります。データで実証されています。注文は20秒で終わります。ほんとうです。
意外に思えることは結構あります。他にもまだまだ注文受け時のマニュアルノウハウはあります。既成概念、思い込みをいったんなくしてリセットしてみるのも楽しいものです。
長くなるので注文受けの一例だけにしておきますが、要は、世の中には「ムリなんじゃないの?」て考えてしまいそうになることはたくさんあります。こうした既成概念を打ち破っていくことが厳しい競争激化のマンション投資の賃貸経営にも必要だと思います。 「入居者次第だから仕方ない。運だ。」とは言わせない。何がネックになっているのか。既成概念に挑むことはある意味挑戦ですよね。逆に、挑戦の放棄は即ち賃貸経営からの離脱を意味すると言えないでしょうか。
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