"先日新人の遠藤君のフォローアップをしていたら、もう丸23年も経ってしまいましたが自分が新人の頃の同僚達を思い出しました。私の世代は皆志が高かったですねえ。とはいえ、現実は厳しい。今回は遠藤君に話した私の同世代の知人達の敗因を独断と偏見で皆さんの反面教師として紹介したいと思います。
1.売れない良い商品?:いまだに多い独身。 よくマーケットリサーチで良い商品なのだけど売れないという話が有ります。人間も非常に似ていて良い人だけど結婚できないという人が居ます。そもそも、良い商品だとか良い人だという事がわかる前にリジェクトされているのです。いや、俺は現在の自分の良さがわかる相手が良いのだという人はこれから何年でも待てば良いでしょう。しかし、商品はまず買って使ってもらわないと始まりません。まあ、ちょっとおしゃれだなあという感じになる事ですね、さもないと誰も棚からとりません。
私がちょっと手を入れて結婚できた友人はたくさんいます。足を向けて寝れないという人間から、自分の力で結婚できたと思っている人間まで色々おりますが、まあ、こういう微妙な感性の問題は、本人は何が悪いのかわからないので自分では手の打ちようが無いので難しいですね。
えっ、投資と関係無い。とんでもない、異性を手に入れることこそ人間にとって戦略の原点なのです。
2.優秀な人間は生き難い。:市場だけが正しい評価を下す。 あー、何人の優秀な友人が転職してしまったでしょうか。本当にエスカレータといって日本企業はいったいどれだけの馬鹿を出世させてしまった事でしょう。こういう時一番苦労するのがまじめで優秀な人間です。こういう人間は馬鹿な上司に逆らったりするものだから冷飯を喰わされます。そして、出世するのはまあ決まってちょっと偏差値の低いゴマスリですね。
能力主義なんてまだ100%信じない方が良いですよ。言っちゃあ悪いですがまだまだ馬鹿はいっぱい残っています。そういう意味でも優秀な人は自分の能力は市場に問うのが良いでしょう。本当に、組織で仕事をするのはいろいろ面倒なものです、そして馬鹿は自分を優秀だと思っていて馬鹿を再生産するから始末が悪いですね。まあ、間違いなく多くは定年後に能力の無さを思い知る事になるのでしょう。
3.師をとことん信じる。:嘘つきと日和見は成功しない。 私は私に嘘を言った人間は二度と信じないと言いましたが、嘘はいけません。嘘は全ての情報の信憑性を低下させ正しい判断ができなくなってしまいます。ワインの樽にひとさじの泥水を入れるだけで全て台無しです。こういう人間をリンクに入れてはいけません。
それと、信じる人が上手く行かない時もその能力を疑わない事です。私もバブルバーストの時距離をおいていたのに、羽振りが良くなるとまた近づこうとする人間というのを実際に目にしました。まあ、私などこういう人間に二度と重要な事を話す事はありません。
4.自分の都合、相手の都合を考える。 楽天オークションにわけのわからない事を言う人お断り。というのがありますが、意外とこういう人が多いのですよ。例えば、頑張ったんだけどできなかったと簡単に言う人がいますが、それはそっちの都合で、納期までにやると約束を信じていたのがこっちの都合なのです。まあ、自分の都合を相手に押し付けない事です。その内、間違いなく切られます。いったい何人あいつは駄目だと飛ばされた事か。
5.愚直にやり抜く。:功を焦らない。 はやる気持ちを押さえるのはたいへんです。成功を焦って株で何人しくじったでしょうか。まぐまぐを見ても株式投資の多い事、しかし、株で儲けている億万長者はいますが、0から株で億万長者になった人は知らないですね。労を惜しんではいけません。株で儲けようと思ったらファンドマネージャーができるくらい経済を理解する事です。
6.オタクは良いけど隠れオタクが愛嬌。 まあ、自慢ではありませんが、私はオタクですね。廻りを見ても何かで成功する人というのは執拗にやり抜く人間ですから、どこかオタクです。しかし、見かけがオタクはいけません、交友関係が狭くなり視野が狭くなってしまいます。実際、私は気に入って集めだしたらまず百個間違いなく集めます。ご当地キティだって娘に百個買ってやりました。茨城のアンコウキティは身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ、最高の造形でしょう。妻はもうあきれて何も言いません。
まあ、年をとると底の浅い人間は人畜無害で誰も遊んでくれなくなりますね。
7.スポーツをやる事。:交友関係は広く。 絶対にスキー・テニス・ゴルフ・マリンスポーツの内何かを上手にできないと駄目です。クルマオタクはお金持ちになってからです。スポーツをやらない人はなぜか高性能車に走るのですが、不思議と不幸になりますね。
8.話が苦手では始まらない。 コミュニケーションスキルはMUSTです。キヨサキさんも金持ち父さんに営業職をすすめられこのスキルを磨いたと言われていました。しかし、『巧言令色少なし仁。』と言うように何歳になっても内容が軽薄では話し上手とは言えません。教養が有れば、話す事に重みが増すのではないかと思います。中沢新一さんがマンガからマルクスまでと言われていたのを見て上手い表現だなあと思いましたが、こんなところではないでしょうか。まあ、極端に走るのは簡単ですが、バランスは難しいですね。
9.ホモ・ルーデンス :人間は遊びで成長する。 若い内は遊びまわらないと人間が小さくまとまってしまっていけません。まあ、何をしろとは言いませんが、色々な職業を転々として成功する人がいるように視野を広くするには色々な世界を知る事です。まあ、転職はたいへんですが、遊ぶのは一番手っ取り早い方法です。メリハリをつけて、なるべくお金をかけないで遊ぶ事です。
10.高級品に親しむ。 物作りに関係した職業の人は高級品を見た方が良いですよ。100万円の時計や宝飾品を作る人は、お客様が何を望んでいるかよく研究していると思います。自分の可処分所得の商品ばかり見ていたらまず目利きにはなれません。買えとは言いませんが、接する事です。良い仕事がわかるようになるとまた人生楽しみが増えるものです。
まあ、現実には男で目利きなのは奥さんがおしゃれなほんの一握りですが。
人生、楽ありゃ苦もあるさ。黄門様のテーマソング好きなんですよ。しかし、皆意気揚揚として一流大学を出て一流企業に入って、20年経って年収が1000万円から良くて1500万円で、そりゃ庶民に比べればよい年収でしょうが、こんなものではSTORYの生活もできないし、定年までに1億円貯まるわけもないし。
皆さん、人生の先輩達の末路がわかりましたか。これが社会人になった時一流と言われていた人のおおかたの実態です。ましてや、生涯年収が1億円以上少ない中小企業の人達の実態はもっと悪く、だいたい生活費がショートして奥さんがパートに出ています。お嬢様大学を出て40歳になってパートとは本当に同情を禁じえません。
会社の将来が不安だとか、馬鹿な上司が厭だとか、いろいろ不満が有るのはよくわかります。しかし、世の中そんなものです。特別な能力が無いのなら、転職するよりは不動産投資を始めなさい。どこに転職しても企業には馬鹿はまだいっぱいいます、同じ事の繰返しです。
しかし、当の遠藤君はフォローアップの後も昼寝をしています。1年先輩の宅間君は私が薦めたナポレオン ヒルを読んでいるというのに。人生は毎日のこういう差が天国と地獄を決めると言っているのに、実際に地獄に落ちるまでわからないのですね。 20年後に、夜一人でカップヌードルをすすっているのは自分かもしれないというのに。"
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