2018年、新年、あけましておめでとうございます!!本年も宜しく御願い致します!!
今年は、戌年。週刊実話、私の干支。還暦(60歳)になる年。勤めは、定年になります。
ということで、今回は、長期的・大局的な観点から、マクロ経済から、不動産経営、そして、札幌不動産経営について、考えてみたいと思います。
【アベノミクス】
2012年末から、安倍総理となり、アベノミクスが始まり、5年が経過しました。金融緩和、金利低下、円安誘導、輸出促進、経済成長、インフレ誘導といったことが図られました。又、自民党ではなく、金平糖・甘納豆等と、変な政党が出てくると、もっと不景気になるかも知れません。
【金融緩和・金利低下】
金融緩和、金利低下の御蔭で、不動産経営にとっても、資金調達がし易くなり、低金利の為、イールドギャップ(運用利回り−調達金利)、キャッシュフロー(受取賃貸料−支払ローン・諸経費)が出易くなりました。その代り、不動産経営の需要も増え、売手市場となり、売買価格は上昇、利回りは低下してきました。低金利で資金調達でき、高利回りで運用できるという、イールドギャップを取れ、インカムゲインを得られるのは、今の日本だけのようです。昔の日本は、調達金利も高く、家賃のみで借入金返済できるといったインカムゲインを取ることはできませんでした。昨今でも、外国では、調達金利が高く、インカムゲインは取れません。専ら、値上がり益期待、キャピタルゲイン狙いしかありません。
【円安・外貨高】
円安・外貨高になった分、海外からの不動産経営参加も盛んになってきました。中国・台湾・香港・韓国等からの不動産経営参加も盛んです。
円安・外貨高が行き過ぎ、円高・外貨安に逆振れすることもあり得るとすれば、日本の資産が、外貨ベースで割高になるかも知れません。
【インフレ】
インフレ誘導については、安倍総理は、年率2%程度のゆるやかなインフレを目標としています。1990年平成バブル崩壊後、30年近くにわたって、不況が続き、デフレの連続でしたので、インフレ等想像もつかないかも知れません。しかし、人類の長い歴史から見れば、インフレの歴史なのです。昔は、金(ゴールド)を裏付けに紙幣を発行していました(兌換紙幣)が、ニクソン大統領のニクソンショック以降は、金の裏付けは不要とし(不換紙幣)、理論上は、無制限に紙幣が発行できるようになってしまいました。まさに、国・紙幣発行銀行の信用のみに頼るようになってしまったのです。ところで、2012年末、アベノミクスになって以降、紙幣の量は、3倍になっているとのことです。理論上は、紙幣の価値は、相対的に、3分の1になってもおかしくないということです。逆に言えば、物の値段は、相対的に、3倍になってもおかしくないということです。物、特に、数に限りのあるもの、例えば、貴金属(金・白金・銀等)、不動産(土地、特に立地・環境の良いエリア)がそうです。インフレと言えば、決して空想物語ではなく、日本も、1945年第二次世界大戦敗戦後は、ハイパーインフレとなり、紙幣、国債は、紙切れになったのです。昨今でも、ロシア、トルコ、ブラジル、アルゼンチン、ジンバブエ等で、ハイパーインフレが起こっています。私も、戒めの為もあって、ジンバブエの1兆ドル紙幣、ハンガリーの1京(けい)紙幣、ドイツのハイパーインフレ紙幣等を、買って持っております。(妻には怒られましたが。)インフレを想定すれば、借入金の負担は、相対的に減り、逆に、物の値段は上がるので、借入金を活用して、不動産経営(特に立地・環境のいいエリア)をすれば、ダブルでメリットを享受できるということとなります。
【不動産経営の特徴】
不動産は、他の預貯金、外国為替、貴金属、株式等の資産運用と違って、相場、インサイダー等といった概念はありません。特殊情報をもとに、相続、決算期、売り急ぎ等で、割安価格で購入したり、リフォームしたり、いい値段で賃貸に出したり、実需向け等に割高価格で売却したり等、比較的、自分自身でコントロールし易いといった特徴があります。安定した賃貸料、保険機能(団体信用生命保険)、節税機能(所得税・住民税、贈与税・相続税)を活用できます。又、インフレを想定した場合、あわよくば、資産価値増・キャピタルゲインが取れる可能性もあります。そして、不動産会社、金融機関、各種士業の先生、不動産経営者仲間等と人脈が形成できると共に、法令、会計・税務、不動産等、各種スキルも形成できます。住宅供給という社会的意義もありますし、自己救済という意味もあります。
【札幌不動産経営の特徴】
ここで、札幌不動産経営について、考えてみましょう。札幌は、本州(東京・名古屋・大阪等)と違って、地震等自然災害のリスクは低いです。リスク回避・リスク分散も兼ねて、札幌にも目を向けるのはありではないでしょうか?札幌は、ロシアの表玄関で、発展性もあります。新千歳空港は、札幌駅まで、電車で30分間足らず。日本においては、便利な方です。将来は、北海道新幹線、カジノ構想も出ております。街も新しく、碁盤の目のように整備され、「北〇条西〇丁目」等と、位置関係がわかり易くなっています。若干(?)寒いですが、1年間の過半数はスキーも楽しめます!!梅雨もありません。(そうとは、「露(つゆ)知らず」でした。)食事・飲み物も、ジャガイモ・トウモロコシ等の野菜、札幌味噌ラーメン、スープカレー、ジンギスカン、カニ等の海の幸、「白い恋人」等の御菓子、サッポロビール等、恵まれています。
円安・外貨高の影響もあってか、特に、北海道については、綺麗な水・自然をも求めて、盛んとなっています。ニセコ・倶知安(くっちゃん)に至っては、最近、上昇率80%とのことです。オーストラリア等海外からの人気が高く、スキー等のリゾート・別荘地として、脚光を浴びているのです。実は、私の知り合いも、ニセコ・倶知安開発に携わっていて、誘われてはいたのですが、私は、そんなところに住む人なんかいるわけない等と思っていました。(先見性がありませんでした。)先日、見に行ってきました。
【雪・寒さ対策】
札幌不動産経営にあっては、雪が多く寒いので、できれば、地下鉄で、地下道が発達していて(札幌・大通・すすきの等)、徒歩5分程度等の方が有利です。又、電気式エアコンでは弱いので、灯油式暖房機・集中暖房等の方がききます。区分所有マンションであれば、管理組合・建物管理会社がケアしてくれますが、一棟物アパート・マンション・戸建てであれば、自分でケアするしかありませんので、注意が必要です。雪が多く、人や車に被害を与える場合もあり得るので、第三者損害賠償責任保険には入っておいた方が無難でしょう。又、除雪・排雪費用も年間50万円程度かかる場合もあり得ます。そういう意味では、札幌では、区分所有マンションから入った方が無難かと思います。
【ゴキブリ対策】
札幌は寒い為、原則として、ゴキブリがいません。しかし、昨今は、温暖化・集中暖房のせいもあってか、ゴキブリが出没するようになりました。札幌の人は、南の暖かいエリアの人と違って、ゴキブリを見たことも無く、ゴキブリに慣れていません。ゴキブリが出るせいで、退去したいということが2回ありました。退去希望の話が出たとき、私は、管理会社であるアパマンPLAZAさん経由で、私の出身地広島の話をしました。暖かい広島では、ゴキブリなど、日常茶飯事なことで、平気で、裸足で踏んで歩いたり、うどんやカルピスに入っていても、つまんで出し、そのまま、食べたり、飲んだりしていたものです。(ワイルドです!!)それでも、気になるのであれば、「ゴキブリバルサン」・「ゴキブリホイホイ」を活用し、清潔にすることです。私とアパマンPLAZAさんの説得もあって、なんとか、退去をとどまって頂いたこともありました。特に、集中暖房の場合には、清潔にし、ゴキブリには気をつけましょう。
【今後のライフプラン】
ところで、2018年は、私の干支戌年。還暦。つまり、私は60歳。定年です。無職になるのです。不景気で、1,200兆円の負債を抱えて、実質、破綻している日本の年金制度では、年寄の面倒を見切れなくなっており、年金は65歳からしか返せないから、各企業の方で、65歳迄面倒を見ろと言っています。ところが、1990年平成バブル崩壊後30年間近くにもわたる不景気で、各企業も、従業員の面倒を見切れなくなってきているのです。減給・リストラ・倒産母さんは当たり前。給料・賞与・退職金・企業年金には、頼れなくなってきています。60歳定年後は、嘱託テーブルという制度はありますが、実態は、名ばかりで、かっての後輩・部下等に、あごでこき使われ、雑用をやらされ、給料は、最低賃金法にひっかからない程度の月給12万円とか、そういったレベルです。
幸い、2016年、ある金融機関から、借換えの提案があり、比較的高金利の借入金3億円を、低金利に借り換えることができました。借入返済額は、月51万円も助かり、又、例月の強制積立金30万円も不要になり、キャッシュフローは、大幅に助かりました。これで、キャッシュフローは、年間1,500万円となり、私の安月給を上回るようになりました。御陰様で、これで、減給・リストラ・倒産母さんの恐怖にさいなまされることもなくなりました。できれば、早めに、経済的自由・時間的自由・精神的自由を獲得し、アーリーリタイアしたかったのですが、平成バブル崩壊等もあって、遅くなってしまいました。しかし、遅くとも、定年迄には間に合ったので、良かったです。定年時に、お金をいくら貯めるというよりも、毎月いくら安定収入が入る仕組みを作り上げておくということが大切だと思います。
皆さんも、勤め先・国にのみ依存するのではなく、経済的自立・時間的自立・精神的自立目指して、頑張りましょう!!
【最後に】
今、「何もしないことのリスク」ということも叫ばれています。単なるサラリーマンで、勤め先・国にのみ完全に依存し、預貯金のみに専念する等です。まずは、小さく、リスクの少ないところからやっていき、徐々にリスクを取りつつ、リスク分散していくという手法もあります。例えば、大都市から小都市、区分所有マンションから一棟アパート・マンション、新築から築浅・中古、自己資金多めからフルローン・オーバーローン、団体信用生命保険有りから無し等といったようにです。昨今流行っている、いきなり、地方の場所の悪いエリアで、築古大規模一棟マンションを、高金利で、オーバーローンで始める等といったことは、一歩間違えれば、自己破産、一発玉砕、再起不能といったことにもなりかねません。不動産経営には、自然災害(地震等)、不景気(賃貸料・物件価格下落)、金利上昇、修理費、事件事故等のリスクもあり得ますので、リスク分散、保険の活用、余裕を持った資金繰り等には留意しつつ、やっていきましょう。因みに、札幌中古区分所有マンションの場合、数十万円、数百万円から、現金購入するという手もあり得ますので、不動産経営の手始めとして、一考の価値はあろうかと思います。
【プロフィール】
バブル崩壊を生き抜いた現役最古参のサラリーマン大家さん。数々の失敗・バブル崩壊を生き抜き、リスク分散をモットーに、東京・博多・札幌・名古屋・京都・小樽・千葉に、区分所有マンション・一棟物アパート・一棟物マンション・戸建等、物件108戸を運営。不動産経営歴31年、実践的・総合コンサルティング系マルチタイプ投資家。
不動産経営を通じ、サラリーマンの経済的・時間的・精神的自立を提唱する。
【加藤隆氏の著書】
「サラリーマンだからこそ「節税大家さん」で儲けなさい!」(鞄圏m経済新報社)
「サラリーマン大家さん お金の借り方テクニック」(鞄圏m経済新報社)
「不動産投資で地獄を見た人の怖い話[リスク回避と収益アップ策](鰍マる出版)
「サラリーマンショック知らずの賢い資産の築き方」(鰍イま書房新社)
「実例から学ぶ 不動産投資でお金を残す123のコツ」(鰍イま書房新社)
「資産1億円なんて簡単 インディペンデント・サラリーマン入門」(叶ツ志社)
「アベノミクスで生き残るサラリーマンの条件 [Kindle版]」 (オープンアップス)
「会社を辞めずに経済的自由を手に入れる方法」(Tens Apps)(App Store)
「不動産投資家なら必ず体験する! 本当にあった怖い話」(鰍マる出版)
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