不動産投資コラム マンション投資の鉄人

マンション投資の鉄人

第二十五の鉄人   鳥取県在住 T.T.

U.今後の展開を考える 私のマンション投資の20年(21) 現地到着! 3年半ぶり・札幌

3年半ぶりに、当時、直行便のあったスカイマークで札幌に向かいました。到着した日の夜、21:00頃でしたが、翌日アパマンプラザ担当者に付き合って頂き、建物管理会社D社の担当者と会うことになっていましたので、(理事長は東京出張でお会いできないということは聞いていました)現地での話し合いに備え、自分の耳でも音の確認ができるかも知れないと思い、札幌駅から10分少々の該当のマンションに歩いて向かいました。

バブル期のSRCです。6階、7階付近の共用廊下の壁に耳をあてて音を聴いて回りました。最上階も1階も壁に耳を当てて聞きました。傍から見れば完全に不審者です(笑)マンションは遮音性が高く、室内の音は窓や玄関ドアを閉めるとバルコニーや玄関扉の外には音は漏れませんが、コンクリート伝いに音は響いて伝わります。しばらく聴いていくと何か所か目に、「コン・コン・コン」と何秒か間隔で続く強い音。「これか!?」やっと生の音を聞くことができたという一歩前進の思いと、「で、どうする?」の打開策の糸口が見つかっていない不安はありましたが、その日はそれでホテルに帰り翌日に備えました。

翌日お昼、アパマンプラザに到着。そこまで音問題でいろいろやり取りをしていた担当者が急に事情ができて同行できないということでした。が、代わりに「本日は弊社のマンション管理士を同行させます」とのこと。 驚き、聞いた時には鳥肌が立ちました。 

余談ですが、「マンション管理士」は、弁護士並みの法律知識と税理士なみの会計能力を持ち、一級建築士の建物知識をもつマンション管理のプロフェッショナルです。マンション管理のプロのコンサルタントとして管理組合運営の指導、助言、援助を行ったり、大規模修繕の企画、立案、修繕積立金の見直し、住民間や管理会社とのトラブルの対応を行うといった目的で生まれた国家資格です。どれほど心強かったことか。ちなみにアパマンプラザには「マンション管理士資格保有者」が4名もいらっしゃいます。世間巷のナショナルチェーン不動産ショップでは宅建士資格さえ持ってない人がいることがざらにあります。

私も今「マンション管理士」に挑戦しています。試験には3年連続で落ちました。さすがに3回目の不合格で心がポッキリ折れてしまいました。今回はさすがになかなか次頑張ろうという気持ちになれません。ですが、ここで止めてしまったら、できなかったという思いだけが残ります。挑戦を止めるまでは結果はでていないわけですから、あきらめることなく頑張ります!

これも余談ですがアパマンプラザでは本年の目標で、スタッフのみなさん全員が「管理業務主任者」資格を取得するということを目標に挙げていらっしゃいます。年初の社長ブログでお話になっていました。すごいことです。アパマンプラザでは20名ほどのスタッフほとんどの方が宅建士資格を持っていらっしゃいますが、その上に「管理業務主任者」です。売買にしろ管理にしろ、マンションを扱うプロ集団としてこうした勉強をし、知識を身に付けておくことは必要だというスタッフのみなさんの気持ちの表れでしょう。

「宅建士」は不動産会社が業として宅建業を営むにあたり、その営業所の5人に1人は有資格者が存在していなければなりません。その条件を満たしていないと営業ができません。「管理業務主任者」は建物管理会社がマンションの管理組合を管理受託するにあたり、その営業所が管理業務委託契約をしている管理組合、30管理組合に1人は存在していなければなりません。主に管理組合と管理会社が管理委託契約を結ぶにあたって重要事項説明をしたり、組合の年度の決算報告をする役割があります。「管理業務主任者」であって、主任者証を提示してでなければこれらを行うことはできません。

私たちオーナーは管理組合の一員で、管理組合や建物管理会社との関わりなくして賃貸経営をすることはできません。その意味でもアパマンプラザの皆様がマンションの売買においてもそうですが、賃貸管理業でも、区分所有法や適正化法、標準管理規約に精通されるということはとても意味のあることです。オーナーである私たちは安心してアパマンプラザに所有物件の管理を委託することができます。

さて、話を元に戻すと、先ほどの私の聴いた音の件は、アパマンプラザの担当者に伝えると、どうやらその音とは違う別物のようだということ、担当者はかなり当マンションの居住者数名ヒアリングを進めていらっしゃり、音の発生元を絞り込んでいらっしゃるようでした。確か7階か8階の北側の部屋の方が。仕事上で大工のようなことを部屋の中でやっていらっしゃるようだとのことでした。私の6階と7階の部屋は南側ですから、位置関係はまったく違う部屋から音が響いてきていたということになります。

マンションで前日の夜、エントランス付近で帰宅してこられた居住者4名に聞きましたが、3階の方だったと思いますが1名だけ音が気になると言っていらっしゃいました。「トン・トン・トン」という何かものを打ち付けるような音だと。3階ですから離れていますが、やはりいらっしゃるのです。音が気になっている人が。あとの方は「知らない」、「分からない」、「聞いたことがない」という答えだったと思います。

こういった案件は、個人の「受忍限度を超えるか否か」、法的措置をとるなら「共同の利益に反する行為であるか否か」が問われます。なにもそこまでという気もしないではないですが、状況によってはそこまで行くケースもあるのです。こうした問題に対処するには区分所有法や標準管理規約の知識が必須となります。音の問題は感じ方に個人差もありデリケートな問題です。全員が被害を受けているとも言い切ることができません。現実に聞こえたという人も聞こえないという人もいるわけです。

東京のなにかのセミナーで聞いた話ですが、そもそも管理組合と建物管理会社の間の管理業務委託契約の中には基本こうした個人間のトラブル解決については契約内容に含まれていません。そうはいってもお客様である組合員からの苦情ですから、できるかぎりのサポートはする。というのが建物管理会社のスタンスのようです。

D社担当者とはマンション前での立ち話でしたが、今回相談させて頂くことになった経緯とこれまでの私の部屋に住まわれ退去された2名の方が経験された事実をそのまま伝え、話し合った結果、注意喚起の掲示をして頂くということになりました。ほぼ音の発生元は特定できているものの、慎重には慎重を期し、先ずは第一段階としてということで、掲示をして頂くということになりました。

ちなみに私が札幌に到着した夜、マンションの壁に耳を押し当てて聴いた「コン・コン・コン」という強く速い音はウォーターハンマー現象といって、水道栓を閉める時に流水圧が強すぎることによって発生する衝撃音でした。D社担当者と話をしていて分かりました。ちなみにこれはこれで給水管の破損につながる場合がありますので、D社担当者が調査してみるということでした。

3日目の最終日、札幌を発つ日の午前中にマンションに立ち寄りました。再度、エントランスで4、5名の方に話を聞きましたが、だれも音はしない。聞かない。と言っていらっしゃいました。まったくもって音問題は難問です。 さっそく朝には掲示がされていましたので、内容を確認して、D社担当者にお礼を言い、「たのむ!これでなんとかおさまって!」という気持ちで札幌を後にしました。

その後、2年近くになりますが、このマンションで所有する2室からの音の苦情はありません。アパマンプラザ担当者からの話では、居住者の方々は喜んで住んでいらっしゃり問題ないようです。札幌生活を楽しんでいらっしゃるようですよ。ということでした。あの掲示の時からしばらくして、あの音の発生元と思える部屋の居住者は引っ越して行かれたようだということを聞きました。何が良かったかは分かりませんが、とりあえず安心しています。

先の、交通、公共施設、ショッピングといった「利便性のよい立地」や、単身者にとって満足できる「部屋の広さ」をハード面として、お金で買える部分とするなら、それら以外での「住み心地の良さ」はソフト面といえると思います。

「立地」や「広さ」のようにお金で買えない人と人との関わりがポイントとなる部分もあります。人と人との関わりはメールや電話だけではスムーズに行かず意思疎通できないことが多分にあります。現地に行ってFace To Face で問題に対処することで、解決の確実性が高まり、スピードが早くなります。なかなか単純ではありませんが、オーナーは「現場主義」も念頭に「住み心地の良さ」を追求し、居住者に最高の住環境を提供しなければなりません。多くの競合ひしめく物件の中から自分の部屋を選んでくださった大切なお客様ですから。

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