元本の確保は第一の目標 (ジョージ・ソロス)
アパマンプラザの山崎社長より依頼があり、「私の投資戦略」と題して何度かにわたりこれからの投資戦略を皆様と一緒に考えていきたいと思います。
まずは、初回ですので私の自己紹介を少しさせてください。
私は、現在、東京在住の外資系IT企業に勤務する40台半ばのサラリーマンです。いや、正確にいいますと最近、会社を退職し、現時点では無職の状態で今後の後半生をどのように生きていこうか模索しているところです。
このままセミリタイア生活に入り趣味の旅行や写真を何らかの形でライフワークに発展させるか、中年起業するか、はたまた再びサラリーマン生活にもどるか。。。日本に住むか海外に住むか。。。現在、思案中です。人生の折り返し地点を迎え、少し時間をかけて考えているところです。
20代前半から不動産、株、金、外貨などに興味をもち、現時点では投資用賃貸マンションを19戸所有しています。3戸は一部ローンが残っていますが、その他はすべて無借金です。
投資に関しては、決して成功ばかりではありませんでした。表題の「元本の確保は第一の目標」は、あの有名なヘッジファンドのジョージ・ソロスの言葉です。まさにそのとおりですね。「投資」のつもりがいつのまにか自分では意図しない「投機」になっていて「損失」を被ってしまった。このような経験は、どなたににもあるのではないでしょうか。私も振り返ると数々の失敗をしてきました。こんなことになるならおとなしく郵便貯金をしてじっとしていればよかったと思ったことも多々あります。1980年代前半の金の高値づかみ、1980年代後半の不動産バブル期のワンルームマンション高値づかみ、株の損失、円高による外貨預金の目減り、商品先物での損失、、、一通り経験しました。
今現在も株、為替、不動産ではリスクを負って投資しています。何のためにリスクを負いながらこんな面倒なことをやっているのか?やはり私も典型的な日本人気質なのですね。お金を貯めないと不安なのです。ご承知のとおり、世界で最も貯蓄率が高いのは日本です。世界中見渡してもこんなに預金、保険で資産をもっている国はありません。特に中高年は顕著ですね。ただし持つものと持たざるものがはっきりと2極化してきているようです。「貯蓄なし」世帯が全体の22.8%、500万円以下が24%と約半数の世帯では貯蓄はほとんどない不安定な金融状態にあるようです。
それでは海外ではどうなのでしょうか。例えばアメリカは、持つものと持たざるものの落差が非常にあります。大多数の人々は借金してでも消費しています。一例をあげるなら住宅価格がここのところ上昇していますので評価益でローンを組んで消費にまわします。現金の預金はほとんどないというのが一般的なアメリカ人です。今を楽しむという楽観的な気質がありますよね。私もニューヨークに2年、ノースキャロライナに2年住んでみて、やはりその気質の違いは身をもって体験しました。もちろん、アメリカといっても元々世界中からの移民で構成された多民族国家ですから一義的に定義づけることはできませんが。
日本人は、やはり悲観的な性格のDNAが強いのでしょうか。年間3万人以上も自殺する国はやはり特異です。
特に中高年の男性の自殺率が異常に高いようです。東京に住んでいますとよく電車が事故理由でとまります。ほとんどが飛び込み自殺のようです。朝夕の絶望的な満員電車に乗っているとやはり悲観的になり発作的に死にたくなるのでしょうね。リストラで職を失ったり経済的な理由での自殺が多いようですが、世界を見渡すと生きたくても食物がなかったり、戦争、テロなどで命を落とすことが多い状況を考えると、やはり日本の状況は特異であると思います。
話を元に戻しますと、漠然とした将来への不安、老後の生活を考えるとやはりまとまった資産の貯えがないと不安だというのが、私を投資に駆り立てているのだと思います。みなさんの投資目的・目標はどのようなところにあるのでしょうか? (続く)
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