不動産用語集


不動産用語集
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建付地

 【たてつけち】

 宅地の態様のひとつであり、更地(さらち)とは異なり、宅地のうえに建物等が存在するが、その所有者は宅地の所有者と同一人であり、かつ、その宅地の使用収益を制約する権利が付着していない宅地をいう。すなわち、自用の建物等の敷地のことである。鑑定評価にあっては、建物の種類等の宅地の使用状況には関係なく、その宅地の最有効使用の状況により判断する。


建付地

 【たてつけち】

 建物が存在している土地について、建物所有者と土地所有者が同一であるとき、この土地を「建付地」という。


建物

 【たてもの】

 民法では、土地の上に定着した物(定着物)であって、建物として使用が可能な物のことを「建物」という。
具体的には、建築中の建物は原則的に民法上の「建物」とは呼べないが、建物の使用目的から見て使用に適する構造部分を具備する程度になれば、建築途中であっても民法上の「建物」となり、不動産登記が可能になる。


建物明渡猶予制度

 【たてものあけわたしゆうよせいど】

 抵当権に対抗することができない賃貸借について、抵当権の実行による競売がなされた場合に、賃借人は競落人の買受の日から6ヵ月間に限り、当該不動産を明け渡さなくてよいという制度のこと。
民法の改正により、平成16年4月1日に創設された制度である。根拠条文は改正後の民法395条である。

1)建物明渡猶予制度の趣旨
ある不動産に抵当権が設定された場合、抵当権設定登記がなされた後に設定された賃貸借は本来ならばすべて抵当権に劣後するのが原則である。
従って本来は、融資返済不能などの事情によって抵当権が実行された(すなわち抵当不動産が競売された)場合には、抵当不動産の賃借権者はその賃借権を抵当権者に主張することができないはずであり、抵当不動産の競落後には賃借権者は当該不動産をただちに明け渡さなければならないのが原則である。
しかしこれでは正常に当該抵当不動産を利用していた賃借人もただちに明け渡しに応じなければならないこととなり、賃借人にとって競売という不測の事態により思わぬ損害を受ける可能性がある。
こうした不都合を緩和するための措置として、従来は短期賃貸借保護制度が置かれていたが、民法改正によりこの制度は平成16年3月31日をもって原則的に廃止された。そこでこれに代わって創設されたのが建物明渡猶予制度である。

2)建物明渡猶予制度の内容
改正後の民法395条に規定されている建物明渡猶予制度では、建物賃借人は、建物の競売による代金を競売の買受人が納付した日から6ヵ月間は、当該建物の明け渡しを合法的に拒むことができる。
この明け渡しを拒む期間中は、建物所有者である買受人に対して、占有者(すなわち建物賃借人)は賃料と同額の金銭を買受人に支払う義務を負う。仮に占有者が買受人からこの金銭の支払を督促されたにもかかわらずこれを支払わない場合には、占有者はもはや明け渡しを拒むことができなくなる(改正後の民法第395条第2項)。

3)抵当権者の同意により賃借権に対抗力を与える制度
以上のような建物明渡猶予制度のほかに、建物の競売がなされた際に立退きをすることなく賃貸借を継続できるという制度が平成16年4月1日より設けられている。これは改正後の民法387条に規定されている「抵当権者の同意により賃借権に対抗力を与える制度」である。(詳しくは抵当権者の同意により賃借権に対抗力を与える制度へ)


建物譲渡特約付き借地権

 【たてものじょうととくやくつきしゃくちけん】

 新借地借家法(平成4年8月1日施行)により創設された定期借地権のひとつ。
「建物譲渡特約付き借地権」とは次の契約内容を含む定期借地権である。

1)設定から30年以上を経過した日に、借地上の建物を地主に相当の対価で譲渡する
2)1の譲渡がなされたことにより、借地権が消滅する

従って、「建物譲渡特約付き借地権」の存続期間は少なくとも30年以上である。

また借地権が消滅した時点において、建物の借家人は、借地権を地主に対して対抗することができるとされている。


建物登記簿

 【たてものとうきぼ】

 1個の建物ごとに作成される登記記録のこと。


建物の区分所有等に関する法律

 【たてもののくぶんしょゆうとうにかんするほうりつ】

 区分所有法 

分譲マンションなどの区分所有建物に関する権利関係や管理運営について定めた法律。
正式名称は「建物の区分所有等に関する法律」と言う。「マンション法」と呼ばれることもある。

区分所有建物とは、分譲マンションのように独立した各部分から構成されている建物のことであり、通常の建物に比べて所有関係が複雑であり、所有者相互の利害関係を調整する必要性が高い。

このため昭和37年に民法の特別法として区分所有法が制定された。これにより、専有部分・共用部分・建物の敷地に関する権利関係の明確化が図られ、規約・集会に関する法制度が整備された。

その後、分譲マンションが急速に普及したことに伴って、分譲マンションの管理運営に関するトラブルが生じたり、不動産登記事務が煩雑になるなどの問題点が生じたので、昭和58年に区分所有法が大幅に改正された。
このときの改正点は、区分所有者が当然に管理組合を構成すること、集会での多数決主義の導入、建替え制度の導入、敷地利用権と専有部分の一体化などであった。

その後、平成7年の阪神淡路大震災により、被災マンションの建替えが問題となり、また老朽化したマンションの建替えや大規模修繕を円滑に行なうための法制度の不備が指摘されるようになった。

こうした点に対応するため、平成14年12月11日に区分所有法が改正・公布された(施行日は公布日から6ヵ月以内)。この改正により、建替えや大規模修繕の法律上の要件が緩和されることとなった。


他人効

 【たにんこう】

 代理の本質は、他人の行為の効果が本人に帰属するということである(これを他人効という)。
この他人効が成立する理論的根拠については、顕名(けんめい)説と代理権説が対立している。

1)顕名説
代理が成立するのは、代理人が顕名を行なうからであるという考え方。顕名は代理人が本人のために行動するという意思の表示であり、その顕名の効果として他人効が発生するという考え方である。

2)代理権説
代理が成立するのは、代理権が存在するからであるという考え方。法定代理では代理権は法律によって発生し、任意代理では本人が代理人に代理権を授与する。こうした代理権が存在するから、他人効が発生するという考え方である。
この代理権説に立つ時、顕名は代理の本質的要素ではないことになる。また代理権説に立つ時、任意代理の成立根拠は代理権授与行為であるとされる。


他人物売買

 【たにんぶつばいばい】

 他人の物を売買すること。民法では、他人の物を売買する契約も有効な契約であるとしている(民法第560条)。

(1)概要
本来、他人の物を売買することは不可能であり、当初から不能(すなわち原始的不能)であるので、そのような売買契約の効力を無効とするという考え方もありうる。
しかしわが国の民法では、他人の物の売買契約であっても、当事者間(売り主と買い主の間)では有効な契約として取り扱うという法的構成を採用している(民法第560条)。

(2)他人物売買契約の成立
他人物売買契約が有効に成立するためには、他人物の売り主がその物が他人の物であると知っていた場合(売り主が悪意の場合)でも、知らなかった場合(売り主が善意の場合)でも、どちらでもよいとされている。
また買い主についても同様で、買い主が他人の物であることについて善意でも悪意でも、他人物売買契約は有効に成立する。

また、その物の真の所有者が、他人物の売り主に対して、その物を譲渡する意思が全くなかった場合はどうか。この場合は、客観的に見て売り主が買い主に対して義務を履行することが当初から不能だったように見えるが、判例(最判昭和25年10月26日)は、そのような場合でも、他人物売買契約が有効に成立するとしている。

(3)過去に遡って売り主が無権利となった場合についての他人物売買の適用
契約当初には物を売り主が所有していたが、その後に売り主が所有権を過去に遡って否定されたという場合にも、他人物売買の規定(民法第560条)が適用される。
例えば、ある土地がA氏からB氏へ売却され、B氏はC氏へ売却したが、土地の登記簿上の所有者はA氏のままであったとする。そしてA氏がこれを利用して、その後にこの土地をD氏に売却し、D氏は登記簿上の所有者になったとする。
この場合、二重譲渡により先に登記を備えたD氏が有効に所有権を取得するので、C氏は無権利のB氏から土地を購入したことになる。この場合、民法560条の適用によりBC間の契約は他人物売買契約として有効となる。
従ってC氏は他人物の売り主の担保責任(民法第561条)をB氏に対して追及できることになる。
また、売り主と前所有者との間の契約が無効であった場合や契約が取り消された場合についても、同様に考えることができる。

(4)他人物の売り主の責任
売り主が他人物を取得することができず、その結果売り主が買い主にその他人物を移転することができなかった場合には、買い主は売り主の責任を追及することができる。
この売り主の責任を追及する方法としては、他人物の売り主の担保責任(民法第561条)と、債務不履行責任(民法第543条・第415条)という2種類が存在する。

(5)他人物の売り主の担保責任
売り主が買い主にその他人物を移転することが不能になった場合に、民法第561条により売り主が負う責任のこと。

(6)債務不履行責任
買い主が売り主の責任を追及する手段としては、他人物の売り主の担保責任(民法第561条)がある。
しかし、この方法では、買い主が悪意(すなわち他人の物であると知っていた)の場合には、買い主は契約を解除できるのみであり、損害賠償請求ができないとされている。
そこで悪意の買い主が、善意または悪意の売り主の責任を追及する方法として、債務不履行責任(民法第543条・第415条)が挙げられる。
判例(最判昭和41年9月8日)では、売り主・買い主ともに悪意の事例において、義務の履行が不能になったことについて売り主に故意または過失があれば、悪意の買い主は民法415条により損害賠償を請求できるとしている。

(7)善意の売主による契約解除
善意の売り主は、善意の買い主に対して、買い主の損害を賠償することにより契約を解除することができる(民法第562条第1項)。また善意の売り主は、悪意の買い主に対して、買い主の損害を賠償することなく、契約を解除することができる(民法第562条第2項)。
これは善意の売り主を早期に契約から解放するための規定である。


他人物売買の制限

 【たにんぶつばいばいのせいげん】

 宅地建物取引業者が他人物を売ることを原則的に禁止するという規制のこと。これは一般消費者を保護するための措置である(宅地建物取引業法第33条の2)。

(1)概要
本来、他人の物を売買することは不可能とする考え方もありうるが、わが国の民法(民法第560条)では他人の物の売買も有効な売買契約であるとして認めている。
しかしこのような他人物売買では、売買取引に精通していない一般の買い主は、不利益をこうむる恐れがある。
そこで、宅地建物取引業法第33条の2では、他人物を売買の対象とすることを原則的に禁止しているのである。

(2)他人物売買の制限
法第33条の2では次のように定めている。
宅地建物取引業者は、他人の所有物について、自らが売り主になるような売買契約を締結することができない。
また、宅地建物取引業者は、他人の所有物について、自らが売り主になるような予約を締結することもできない。

(3)他人物売買が許される場合 その1
ただし、「他人物を確実に取得できるという別の契約または予約があるとき」には、他人物の売買契約または予約を締結してよい(法第33条の2第1号)。

例えば、あるA氏所有の中古マンションを、宅地建物取引業者B社が一般消費者であるC氏に売却する場合を想定しよう。このときB社が、A氏の所有物である中古マンションをそのままでC氏に売却することは、他人物売買に該当するので、上記(2)により禁止されているはずである。

しかしB社がA氏との間で、1ヵ月後にそのマンションをB社が購入するという予約を締結済みであったならば、「他人物を確実に取得できるという別の契約または予約がある」ことになるので、BC間の売買契約の締結が許されるということである。

なお、「他人物を確実に取得できるという別の契約または予約」について、この「別の契約または予約」は、停止条件が付いているものであってはならない。
停止条件付きの契約(予約)とは、ある事実(発生するかどうかが不確実な事実に限る)が発生したときに、初めて契約(予約)が効力を生じるという特殊な契約(予約)のことである。

先程の例でいえば、B社がマンション購入をA氏と予約する際に、A氏が「ほかにもっとよいマンションが運よく見つかったら今のマンションをB社に売ることを承諾する」という条件を付けていたとしよう。すると、これは「停止条件付きの予約」に該当するので、「他人物を確実に取得できるという別の契約または予約」が存在しないことになってしまう。

(4)他人物売買が許される場合 その2
換地処分の公告以前の「保留地予定地」については、宅地建物取引業者が一般消費者へ転売することが許されている(施行規則第15条の6第3号)。

(5)適用範囲
この「他人物売買の制限」(法第33条の2)は、消費者を保護するための規定である。
従って、宅地建物取引業者どうしの売買については、他人物であっても制限なしに売買することができる(法第78条第2項)。


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