不動産投資コラム マンション投資の鉄人

マンション投資の鉄人

第1の鉄人   札幌市在住

ストーリー投資のススメ

 不動産投資については、もう世の中に情報があふれかえっていて、どんな本や雑誌を読んでも、なにをどうするのが最適なのかよくわからないなあ、と感じている人が多いと思う。私は、もう、不動産に限らず株、海外投資、為替等投資系のそういうハウツーものは、全く読まない。

 本や雑誌の記事を書く人のインセンティブ動機は、その本が売れ、その分野で評価され講演会等によばれたりしたいなあ、と思って書くもの。だから、世の中にあまたある投資本や未来予測本とは、「少し違うぞ」というものを書こうとする。素人や経験値の少ない人が面白可笑しく読めるように「えっ、そうなんだ〜」「ほ〜、なるほどね」「えっ?そんなこともあるの?」というニッチでレアな奇をてらったことをちりばめながら。

もうお買い得不動産などない?


 特に不動産の場合は、株や為替などと違い、個別物件で全く条件や可能性が違うわけで、一概に「東京の不動産動向は・・・」とか、「地方都市の不動産投資のこれからは・・・」とか「札幌の不動産投資の秘密・・・」と言われたところで、なんの役にもたたない。一般的な傾向、マクロな流れがわかったところで、自分の投資が成功するか失敗するかとは、全く無関係な話だ。

 例えば、札幌の投資マンションの場合、よく言われるのが「札幌の冬は、雪で歩くのが大変だから地下鉄駅から近くないと空室になった時に入居者がなかなか決まらなくて苦労する」ということ。このこと自体に1ミリも間違いがないんだけれども、この情報の現実的な投資に対しての価値は低い。なぜなら、すでに多くの人が知って実践していることだし、マーケットの常識なのだから、価格として織り込まれているからだ。

 現実には、そういう参加者全員がほしがるような優良物件は売るインセンティブ動機が低くマーケットにはなかなかでてこないし、あっても価格も高く設定されているし、よい土地に立っているだろうから土地評価額も高くて固定資産税も高いだろうし、そういう物件同士の競合もあるわけだから家賃もやみくもには高く設定できないもの。となると、当然、利回りも低下して投資物件としては旨味がないものになってしまう。だから、結局、一般論としては地下鉄至近の物件は良いのだけれども、自分が投資するとなると?なのだ。

ビジネスはストーリーの組み立て方しだい


 それでは例えば、地下鉄駅より約20分離れているマンションがあったとする。その吹雪の中、地下鉄駅まで20分歩くというのは、現実的には辛いものだ。だから、一般的視点でいうとマーケットでは不人気で物件価格は低いだろう。

 だが、大病院の近くならストーリーは全く違ってくる。看護師さんは、早番、遅番、夜勤等、勤務が不規則なため、職住接近したいもの。そういう人にとっては、地下鉄より職場へのアクセスが重要になってくる。職場まで夜勤明けにタクシーを使わずにすぐ快適な部屋に戻ってこられるなら、賃貸需要は高いだろう。 

 物件価格が低くて賃貸需要が高いマンションと、地下鉄駅至近だけれども物件価格が高くて利回りの低い物件のどちらを選ぶかは、あなたの不動産ビジネスのストーリーの組み立て方しだいだと思う。

不動産競売の今昔


 昔話になってしまって恐縮なのだけれども、私は今から25年位前にアパマンプラザの山崎社長と知り合いになり、それからというもの普通の不動産売買からスタートして札幌の不動産競売に進出し数十戸の物件を落札し、保有し、転売した経験がある。バブル崩壊後で、金融機関が不良債権処理をしていたし、個人の破産なども多く、今と比較すると競売不動産物件の数は非常に多かった。

 また、その頃の不動産競売は今のように一般的なものではなく、入札者もほとんどが業者かいわゆる玄人ばかりで、一般入札している人はほとんどいなかった。私も何度か、自分で裁判所に赴き資料請求をして閲覧したり、開札会場に行ったことがあるが、そこで出会う人たちの顔つき、面構えを見ていると人生の荒波にもまれてきたであろうヤバイ系が結構多く、怖い雰囲気もあった。

 私が初めて競売で落札した時のこと。札幌地方裁判所の開札会場に山崎社長と並んで座っていた。興奮と緊張の中、いよいよ私の物件の開札が開始した。私の入札金額が2番手よりもわずか3万円高く僅差で落札されたとき、私は思わず「やった〜!」と山崎社長の手を取りはしゃいでしまった。そうすると、周りにいた数人の強面から「うるせ〜ぞ!」と罵声を浴びせられたのだ。
ちなみに、競売の開札場で「ふ〜っ」というタメ息や「お〜」「ア〜ッ」という軽い感嘆の声があがることはあるものの、確かに私のように声を上げてはしゃいでしまうような素人はいなかったのだ。

 競売は雰囲気的には決してシロートが手出しするものではなく、人生の荒波にもまれた感の強い玄人参加者ばかりだったのだ。そういう競売世界の中、山崎社長は数少ない健康的で溌剌とした健全な不動産会社の若社長として輝いていた。(笑

 ところが今は、マンション物件に関していうと不動産業者よりも一般人の入札が多いという。インターネットで競売情報が簡単に検索できるため裁判所までわざわざ行って資料を閲覧請求し紙のコピーを順番待ちしながらとる必要もないことが大きな理由だし、競売のハウツー本がたくさん出版されたり競売関係のインターネットサイトも多くなったからのようだ。私が競売で入手した物件は、必要経費を差し引いても20%~100%位の利益を上乗せして転売できたものだ。

 ところが今は、入札金額も市場価格を変わらないレベルか、場合によってはそれ以上を一般人はいれてくるらしい。そのため、競売で不動産業者が利益の確保できる金額でマンションを落札するのは非常に難しくなってきているようだ。

自分の投資スタイルは?


 競売を一例に上げて長々と書いてしまったが、なにを言いたいかというと、ビジネスの基本は安く買って高く売る、安く買って投資利回りを上げる、というアービトラージが基本なのだが、インターネットの普及により、今まで「格安で放置」されている「ここだけのハナシ」の「お買い得物件」がなくなってきたとはいわないまでも極めて少なくなってきたということ。

 だから、現状マーケットにでている物件の価格は、価値をすでに十分に精査されているのだから、お買い得不動産を探すことに情熱を傾けるよりも、自分の投資スタイルの優先順位に従って売買するしかないということだ。

 これは、不動産投資に限らず、株投資でもなんでも同じ。自分の投資スタイル、自分のビジネスストーリー、自分の気持ちが心地よいなあと感じる手法を見つけ出してそれに従うのがよい。

リスクをとって増やすのか?すでにある資産を減らさないのか?


 一時期、相続税対策で首都圏のタワーマンションが売れに売れて、中古市場でも値上がりしたようだが、私は全く魅力を感じない。そもそも、関東地方、首都圏には、今後大きな地震がくる確率が非常に高いということはもうすでに様々な調査結果がでているわけだし、建物が倒壊しないまでも、必ず傾いたり破損するわけだから、その投資リスクはハンパではない。数週間前、ロンドンのタワーマンションの火災が日本でも大きく報道されたけれども、あの報道を見て皆が恐怖を感じたと思う。自分がいくら気をつけていても、どうにかなるものではないのだ。

 まあ、そんなことを言い出すと、いつ交通事故に合うかもしれないわけだし、いつ病気になるかもしれないわけだから、「私はそうなった時は、腹をくくるよ」という考え方もありだろう。いつくるかわからない地震や津波におびえるよりも、自分の生きている内には、そんな災難にはあわないだろうと楽観的に考えて自分の気持ちが心地よいならば、それでよし。

 私は、もうすぐ60歳になる年代だから、今ある資産を減らさない、有事の時にもすべて失わない、ということに優先順位をおいている。この年齢で、仮想通貨投資で一発狙おうとか、投資信託で運用しようなどという博打はうたない。いくら首都圏の物件がよいといわれても絶対に買わない。

 投資信託といえば、やっと金融庁が投資信託の規制に入ったようだ。私は今まで投資信託等というものを買ったことはない。

 よく考えてほしい。金融機関は、なぜ投資信託やラップ口座運用を進めるのか?

 それは、金融機関が手数料で儲かるからという理由しかない。相場は上がろうが下がろうが、円安になろうが、ドル安になろうが手数料は売買と契約に応じて定期的に入ってくるのだから知ったことじゃないのだ。ラップ口座運用なんてものは、全く狂気の沙汰だ。多分、日本だけだろう。こんなに宣伝して、それを鵜呑みにして買う人がいるのは。

 ほとんどのアクティブ運用は、日経平均等のインデックス運用に負けているという事実をしっかりと知ってほしい。退職金を銀行や証券会社に相談して投資信託やラップ口座運用、保険などにすべて分散運用しているなどという話を聞くと他人事ながら気分が悪くなるのだ。お持ちの方は、今一度、契約書をよく読み直し、今まで支払った手数料と今後支払わなければならない手数料、そして現時点での利回りを再確認してほしい。愕然とする人もたくさんいると思う。

 不動産の話から脱線してしまったが、不動産投資には「これがベスト」という一般論はあっても、それに従って自分の投資が上手くいくわけではない。ファイナンシャルプランナーとか銀行に相談してもうわべだけの正論しかいわない。やはり、聞くなら百戦錬磨の実践者に聞くか、自分で勉強して経験して考えて、自分のスタイルを確立するしかないのだ。

 重要なのは、自分のビジネスのストーリーをしっかりと組み立てること。他人のいうこと、ハウツー本やファイナンシャルプランナーの言うことを鵜呑みにしてはならない。参考にするなら、あなたと同じ環境にいながらにして成功した人に話を聞くこと。

 当たり前の結論になってしまいましたが、ぜひ御自分の投資スタイルを確立して下さい。

2017/7

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