不動産投資コラム マンション投資の鉄人

マンション投資の鉄人

第十二の鉄人   札幌市在住 団体職員 A.S.(38才)

マンション投資実録体験談-「始めるに遅きはない」(3)

■人の頭を借りる

"法律なら弁護士、税金だと税理士、マンション投資のこと
なら専業の不動産会社と、それぞれの世界には多くの時間や
経験、知識を積み重ねたプロがいます。

 本業を他に持ち、雑多な処理案件を抱えるパートタイム不
動産投資家は、セミプロを自ら標榜するより、パートナーと
して信頼できるプロを囲い込み、円滑なマンション経営を心
がけるべきです。
 他人の優れた能力や知識、サービスを上手に借りることは
大切なことです。
 自分に持ち合わせないその分野の優れた能力や情報に「ネ
ットワーク接続」することによって、個人の中に外部頭脳を
組み入れるわけです。
 これは、人間の能力を拡大させるレバレッジ効果(梃子の
原理)、あるいは民法の精神でいうところの「私的自治の拡
大」とでもいうのでしょうか。自分はネットワークを束ねる
優れたマネージャーであればいいのです。

 マンション投資をする人には、総じて、自分の能力に自信
を持つ方が多いと思います。しかしながら、人間一人の能力
などたかが知れています。ネットにつながっていない【Stand
Alone】(コンピュータを他のコンピュータと接続せずに利
用する形態)のパソコンがどれだけ非力であるか考えてみて
下さい。 
 信頼のできるプロである業者選び(仲介会社や管理会社)
はマンション投資の鉄則です。要は優れた物件を選ぶ目を養
うと同時に、信頼に足る業者を選ぶ眼力を持つことです。"

■リアルタイム<時価>実質利回り

"通常、物件選びをする場合、立地や価格、そして利回り
を検討すると思います。入居中物件の「利回り」は投資家に
とって特に注目するポイントといえます。ただ、注意すべき
は、「賃貸中」である物件の家賃は、賃貸借契約が成立した
「過去」における賃料だということです。 

 賃貸借は当事者間の契約行為であり、家賃は少なくとも契
約期間中は一定(例外もありますが)です。需給や景気の動
向により当事者間で、「当然」に増減させる性質のものでは
ありません。
 当たり前ですが、10年前の高い家賃設定が継続し、見か
け上高利回りになっていることも起こりえます。
 
 仮に、現時点で入居者が退去し、次の入居者募集を行った
とき、いくらの家賃設定ができるかを考慮に入れるべきです。
簡単に考えて、5年前に客付けされた「賃貸中」である50
0万円の物件が、月5万円、つまり年収入60万円(便宜上
諸経費、租税公課等は考慮しない)であるとします。年利回
りは12%。しかしながら、現時点で入居者募集をした時の
家賃相場が4万円であるなら、それは9.6%になります。
 このような「時価家賃」から再計算した【<時価>実質利
回り】をもとに、収益や利回りを検討するのが現実的です。
 特に、ローン利用時の月支払額を決める上で、持っておく
べき視点です。将来、持ち出し額が大きな増加に転じないよ
うにしたいものです。"

■空室リスクに対する精神安定剤

"築17年、駅6分、コンビニ15秒」の札幌市中央区に所有
するマンションの賃借人が、8月(平成14年の)いっぱいで
退室し、9月始めから空室になっています(この原稿執筆時
11月中旬)。入居者が決まりにくい時期の空室は、賃料設定
を弱気にさせます。(ただ、相場より若干安めの家賃設定は
長期的には、収益を極大化させると思いますが...。) 
 
 賃貸物件情報を紹介するWebサイトを見ると、場所によって
はタケノコのごとく新築物件が供給されているのを散見します。
「平成14年10月新築」などと胸をはって書いています。
その反面、長期間入居者がつかない、賃料設定を間違った古い物件もあります。
 需要が一定なら、イス取りゲームよろしく、その席から追わ
れるものが出てきます。
 競争力のないものががちゃんと退出させられたり、値下げを
しなければならないシステムが機能するからこそマーケット
は健康体でいられる訳ですが...。
 
「築年は古い物件だけど...」の後にアピールできる競争
力の源泉の一つは、やはり「駅からの距離」ではないでしょ
うか。
 新築はその物件の一生のうち最初の賃貸募集にしか使えない
言葉ですが、需要側の心理を考えれば、新築はやはり魅力的
です。ただ、利便性といった利用価値が命のワンルームマン
ションでは、物件が古くなっても、「多少築年数は経ってい
ますが、駅から3分です、とか1分です。あるいはコンビニ
1分。」などと話せるのは、大家にとって大いなるトランキラ
イザー(精神安定剤)になるはずです。"

■好不況は糾える縄の如し

"デフレを止めるために、時の当局は、・・・・・効果を疑うべく
ですが・・・・・、既に、金融政策などを通じ、かなりの腕力でイ
ンフレ圧力をかけているのは事実です。なかなか物価上昇方
向に曲げることができないだけで、舵取りは確実にインフレ
誘導に切られています。
 
 私は、「ハイパーインフレ」がやってくるなどと物騒なこと
を言ったりはしませんが、「経済」は「人間心理」のかがみで
ある以上、この状況をなんとかしたい、あるいはなんとか乗り
切りたいという考えの方がこの世の中に大勢をしめる以上、い
ずれ皆(政策当局も含め)が期待する(程度はわかりませんが)
インフレはちゃんとやってくると思います。
 
 永遠に夜が続くと信じる人はいません。バブルの熱病にか
かって、塗炭の苦しみにあえいだ方も、ここは平成不況の夜長
で一休みをして、もう一度、しっかり物件を仕込んだ上で、薄
日がさすのを待ちましょう。
【夜明け前が一番暗い】といいます。
 ただ、大きなキャピタルゲインを待つより、堅実なインカムゲ
インを狙うことを前提としてですが...。

 結論を出すのを先送りすると、まずもってやらないことになり
ます。ベンチャー精神(勇気をもってあえて挑む)を持って行動
を起こすは大切です。"

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