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社員レポート

土地の放棄制度創設について

営業部 佐藤 淳一

 昨年、所有者が分からない土地の解消対策についての基本方針を政府が決めました。管理できない土地の所有権を所有者が放棄できる制度の創設を検討するとのことです。また、現在の相続登記は任意のため、登記は相続人の判断に委ねられるため、登記簿上の名義が死亡者のまま放置されれば、法定相続人が分からなくなる可能性があるため、相続時に登記簿上の所有者の情報を変更するよう、相続登記を義務化する仕組みも検討するそうです。2020年までに不動産登記法や民法など関連法を改正そることになりそうです。
 土地の所有権を放棄できるかどうかについては現在明確な規定がなく、所有権を手放すことを認める場合の要件や、手放された土地の受け皿を詰め、長期間放置された土地は所有者が所有権を放棄したとみなす制度についても検討するそうです。
 都市部の宅地であれば相続しても売却する等換金が可能ですが、田舎に行けばただでもいらない土地はごろごろしています。運よく隣地だったり近所の方が買ってくれればいいですが、需要のない田舎では自治体などに寄付できないか、などと悩まれる方も多いのではないかと思いますが、実際のところは、よほど条件が整わない限り自治体が寄付を受け入れることはないようです。所有者ですら放棄したいという土地なので、自治体にとっても利用価値が見い出しにくく、むしろ、固定資産税等の税収減に繋がるため自治体が積極的に受け入れることはないのでしょう。人口が減少して今後はますます不要な土地は増えるので、早い段階で法整備を進めることは重要だと思います。
 相続放棄により土地だけ放棄できないかというと、現状で相続放棄は、被相続人の財産を全て相続するか、全て相続しないかという選択になってしまうため、財産を選り好みして承継することはできず、全ての預貯金やその他の財産も含めて全ての財産が必要ないという場合はよいのですが、相続放棄により特定の土地だけを放棄することはできません。よって、不要な土地を放棄したい人はその他の財産を含めて全部放棄する以外に選択肢がありません。

 登記と戸籍の情報を連携させ、所有者の情報を調べるシステムもつくり、マイナンバーへのひも付けも検討し、自治体が把握できる所有者の死亡情報と国が管理する登記情報を結び付け、現在の持ち主を迅速に調べられるようにもするそうです。

 所有者不明の土地は11年の東日本大震災後の復興事業で用地買収の妨げとなっており、16年の推計では、全国で約410万ヘクタールに上り、40年には北海道に匹敵する約720万ヘクタールに広がり、経済損失額は同年までの累計で約6兆円と推計されています。

 
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